梅酒ヌーボー解禁へ 中野BCで蔵出し開始

地域の飲食品の地域ブランドを守る地理的表示であるGIの「和歌山梅酒」を製造する、海南市藤白の中野BC㈱(中野幸治社長)で11日、ボージョレ・ヌーボーのように新酒を楽しむ「梅酒ヌーボー」(12月4日販売解禁)の蔵出しが始まった。

梅酒ヌーボーは、6月6日の「梅の日」に漬け込んだ紀州南高梅がタンク内で熟成する前に取り出して瓶詰めする新酒で、梅の酸味が効いたフレッシュな味わいが特長。

梅酒の原酒を別タンクに移した後、約20万粒が入った高さ4・2㍍、直径2・6㍍のタンクから蔵人が専用棒を使い、梅の実をかき出す作業を行うと、周囲には梅の甘い香りが広がった。その後、梅酒ヌーボーの出来をみるため、蔵人は原酒が入ったタンク下部の蛇口からフラスコに注ぎ、味や香り、色合いなどを確かめた。ことしの梅酒ヌーボーは720㍉㍑で約7000本分が出来上がった。

梅酒杜氏(とうじ)の山本佳昭さんは「例年よりも色合いが濃く香りは爽やか。まるで梅を食べているかのようなボディー感のある梅酒に仕上がっている。ヌーボーを始めて10年になるが、今回は一番梅の味がしっかりとしている」と梅酒の出来上がりを話した。

梅酒ヌーボーは、720㍉㍑瓶1430円、1・8㍑瓶2200円(ともに税込み)で全国の小売店や飲食店に出荷する。

 

専用棒で梅をかき出す蔵人

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