夢を与える選手に 細川が日ハムと仮契約

プロ野球ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから4巡目指名を受けた智弁和歌山高3年の細川凌平内野手が11月30日、和歌山県和歌山市内のモンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)で入団交渉に臨んだ。契約金3500万円、年俸520万円(いずれも推定)で仮契約を結び、「子どもたちに夢を与えられる選手になりたい」と決意を語った。

細川選手は174㌢、75㌔。50㍍5秒8の俊足や左右に打ち分ける打撃に定評がある。握力は左右どちらも57㌔。智弁では主に遊撃を守り打撃では1番打者として強力打線をけん引。主将も務めた。

この日は父・佳介さん、母・真理さんも同席。「スタートラインに立てたという気持ち。ここからが勝負だと思っている」と表情を引き締め、日本ハムについて「育成にすごく力を入れていると思う。生かすも殺すも自分次第。何事にも全力で取り組み、自分自身で引退を決められる選手になりたい」とさらなる成長を誓った。

報道陣から渡された色紙には「志高心強」としたためた。「高い志を果たすには心を強く持たなければいけない」との意味だといい、小学生時代に阪神甲子園球場の近くにあるTシャツ店でこの言葉が書かれたシャツが目に留まり気に入ったという。現在はグラブにもこの言葉を入れている。

現時点の実力について「全てにおいてプロレベルではない」と厳しい自己評価を付けた。「内野の守備が一番の課題。右足の(力が)弱い。下半身が少し硬いので、やわらかさを高めていきたい」と課題を挙げ、連日ノックを受け守備力の向上に励んでいることを話した。ミートがうまく長打もある打撃については「自分は(球種やコースなどで)ヤマを張るのではなく、(来た球に)対応していくタイプ。プロでどれだけ(自分のスタイルが)通用するか分からない部分がある」と話した。

日本ハムは2010年から栗山英樹氏が監督を務めている。細川選手はドラフト会議で指名を受けた後、栗山監督の著書『野球が教えてくれたこと』を読んだことを明かし、「選手一人ひとりに合った指導についてよく考えられていると思った。いろんな世界を知っていて考えに軸のある方。今までの野球も肯定しながら新しいことも考えているところが印象に残った」と感想を熱く語り、「直接お会いしたい」と対面を熱望。「最近はビジネス書にも関心がありこれから読んでいきたい。野球以外の分野も知りそこで学んだことを野球に生かしていきたい」と読書家の一面をのぞかせた。

佳介さんは「ここからがスタート。不安の方が大きく、これからという気持ち。活躍して報道されるように願っています」と話していた。

両親と共に笑顔の細川選手

両親と共に笑顔の細川選手

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