リモートで工場見学 松田商店が教材開発

和歌山市立伏虎義務教育学校(同市鷺ノ森南ノ丁)の3年生は15日、リモートによる工場見学を体験。ペットボトルなどが資源として再利用される仕組みを学んだ。

「リモート版体験型工場見学システム」をつくったのは、資源リサイクルセンター㈱松田商店(同市西河岸町、松田多永社長)。同商店は2006年から、和歌山県内外の小学生を対象に、体験型工場見学を実施。年間約4000人の児童たちが同商店を訪れ、見学を通じて環境問題やリサイクルの大切さを学んでいる。

ことしは新型コロナウイルス感染症の影響で、やむなく見学受け入れを中止。同商店はこの状況の中、児童のためにできることは何かを考え、リモートで学ぶことができるシステムをつくった。「実際の見学と同じようにワクワクや驚きを体感できるよう工夫しました」と松田社長は話す。

この日が初めての試みとなり、児童たちは、実際の工場見学で学ぶ内容を集約したDVDを約40分鑑賞した後、テレビ会議用ツールで商店と教室のテレビをつなぎ、DVDの内容に関するクイズや、質問コーナーを通じてリサイクルについて楽しく学んだ。

3年3組の土橋瑛斗君(9)は「あんなふうにリサイクルをしていることを知らなかった。未来のためにごみの捨て方を考えたい」、北野杏夏さん(9)は「ペットボトルの分別などに気を付けて、緑いっぱいの未来にしたい」と話した。

教室で初のリモート見学を見守っていた松田社長は、児童一人ひとりにペットボトルのリサイクル品のマグカップをプレゼントし、「次は工場に見学に来てくださいね。これからもリサイクルについての勉強を頑張ってください」と呼び掛けた。

 

松田商店とつながったテレビに向かいクイズなどを楽しむ児童たち

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