パート労働者の加入増 20年県内労組調査

和歌山県は、厚生労働省による2020年「労働組合基礎調査」(6月30日現在)の県内分の結果を公表した。組合数は439組合(前年比8組合減)で3年ぶりに減少したが、組合員数は5万4265人(同5230人増)で3年ぶりの増加。いずれも長期的には減少傾向だが、20年はパートタイム労働者の加入などにより組合員数が前年比10%超の大幅な増加となり、8年ぶりに5万人台を回復した。

同調査は、1947年から国内の全労働組合(国家公務員法、地方公務員法に規定する職員団体を含む)を対象に行っている。

今回の調査結果によると、県内の推定雇用者数は34万5820人(前年比1万2947人減)で7年ぶりに減少したが、労働組合の推定組織率は15・7%となり、前年より2・0ポイント上昇した。

組合員5万4265人のうちパートタイム労働者は7338人で、前年より4450人増えた。

主要団体別の組合数、組合員数は、連合和歌山が185組合3万5831人、県地方労働組合評議会(県地評)が110組合6868人、その他の団体が82組合5978人、無加盟が62組合5588人となっている。

組合員に占める各産業別の割合は、高い方から順に、製造業19・82%、公務17・22%、卸売・小売業16・38%、金融・保険業9・09%。

主要団体別では、連合和歌山が製造業22・85%、卸売・小売業22・35%、公務21・20%、県地評は教育・学習支援業42・05%、医療・福祉26・79%、公務12・00%の順だった。

連合和歌山は、組合員数が前年比5617人増加し、卸売・小売業の構成比が前年の10・55%から2倍以上となっており、全体の組合員数が増加した要因とみられる。

地区別では、和歌山市を拠点に活動する組合が227組合(51・71%)とほぼ半数を占め、本紙エリアでは、海南・海草が15組合(3・42%)、那賀が31組合(7・06%)。

規模別では、組合員が29人以下の組合が198組合(45・10%)と最も多く、次いで30~99人が112組合(25・51%)、100~199人が63組合(14・35%)を占めた。

県内の組合員数は74年の9万6171人、組合数は90年の641組合をピークとして、長期的にはともに減少傾向となっている。

 

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