コロナ対策やデジタル社会 3次補正と新年度予算審議へ

石田 真敏

新年あけましておめでとうございます。
各地に緊急事態宣言が再び出されました。みんなの協力で、正しい理解のもと正しい防止策を講じて、一日も早く安心できる日々を取り戻し、平穏な良い年にしたいものです。
そのためには、まずは一人ひとりがマスクをして頻繁に手指を消毒することで、大きな声を出すことで感染する飛沫感染と、多くの人が触れるものに接して感染する接触感染から身を守ることです。そして感染しやすい店舗において徹底した感染防止対策を講じていただくことです。
さて18日から通常国会が始まります。まずは昨年末に政府・与党で議論を重ね編成した第3次補正予算と新年度予算が審議されます。
まず予算編成の前提となる政府経済見通しでは、令和2年度は実質マイナス5・2%、名目マイナス4・2%程度、令和3年度は実質4・0%、名目4・4%程度と見込まれ、年度中には経済のコロナ禍前への回帰が見込まれるとされています。
その上で、第3次補正予算と合わせ、感染拡大防止に万全を期しつつ、中長期的な課題すなわちデジタル社会・グリーン社会、活力ある地方、少子化対策など全世代型社会保障制度などに対応する来年度の予算編成・税制改正案づくりを行いました。主なものは以下のとおりです。
【1】コロナ対策
①業績を伸ばす企業や踏ん張っている企業がある反面、飲食や観光、文化芸術など大きな影響を受けた業種もあり、実態に応じたきめ細かな対策に心がけました。雇用を守るための雇用調整助成金、地域の実情に応じた対策を自治体が講じるための交付金などです。ぜひ活用して雇用を守り、生活を守っていただきたいものです。
②ワクチン接種が各国で始まりました。日本でも速やかな接種体制の整備を進めています。さらに医療体制や保健所体制の充実を図ります。
③コロナ対策の特別措置法をより実効的な措置を取れるように改正します。
【2】デジタル社会・グリーン社会
①世界の潮流であるデジタル社会の実現に向け、9月にデジタル庁を発足させます。ただ、これはデジタル化の第一歩ともいえ、国民や企業が日常生活や企業活動のデジタル化に取り組んで初めてデジタル社会が実現できます。マイナンバーカードやキャッシュレスの活用は必須です。
②菅総理が、2050年に日本のCO2排出をゼロにするとの宣言を行いました。このための技術開発支援や企業支援を行い、グリーン社会を実現するとともに、新産業の創出も期待され成長戦略ともなります。
【3】防災・減災、国土強靭化
豪雨災害等の気象変動に備えるため実施されていた緊急対策を5年延長し、流域治水対策や施設の老朽化対策に取り組みます。
【4】その他
一般財源総額の確保、教育のデジタル化や小学校の35人以下学級、不妊治療費用の助成、保育の受け皿の整備、移住支援事業の拡充、農林水産物・食品の輸出拡大など。
以上のように、大変厳しい財政状況の中で、まずはコロナ対策の徹底と経済の両立を図る観点から予算案を策定しました。
同時にコロナ禍の影響は、社会のあり方や働き方の見直しにつながりそうです。この意識の変化と場所にとらわれない働き方の広がりを、地方の活力に結びつけたいものです。

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