重症者増え正念場 バークラスター11人に

和歌山県は24日までに、県内の幼児から70代の27人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。県内の感染者は累計992人で、26人が退院し、同日午後1時時点で入院中の患者は145人。感染状況に関する政府の6指標の一つ、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、和歌山市が22・2人、県全体が13・7人となっている。

23日に感染が発表されたのは10人。保健所管内別の内訳は、和歌山市8人、岩出1人、御坊1人。年代別では50代が4人で最も多く、20代と70代が各2人、40代が1人、幼児が1人だった。

利用客やスタッフが感染し、クラスター(感染者集団)に認定されたバー「DAY BREAK(デイブレイク)」(和歌山市吉田)関係では、店を利用した同市の50代自営業男性の感染が判明。同じくクラスターに認定された日用雑貨・家庭用品製造販売の㈱山田利(海南市野上新)関係では、従業員の同居家族2人の感染が確認された。

また、感染が判明していた松竹新喜劇の代表で俳優の渋谷天外さん(66)=白浜町=は、症状が快方に向かい、ICUを出てコロナ患者の一般病棟に移った。

24日は17人の感染が発表され、うち濃厚接触者など発表済みの関連が11人、新規が6人。保健所管内別の内訳は、和歌山市9人、岩出4人、御坊2人、海南と新宮が各1人。年代別では50代が7人で最も多い。

デイブレイク関連では、50代の利用客2人の感染が新たに分かり、クラスターは計11人に達した。同店で感染したとみられる人の濃厚接触者の家族、親類からもさらに4人の陽性が判明し、親族の慶弔の行事で飲食を含む接触があったことが分かっている。

新規の6人のうち2人は、和歌山市内の児童福祉施設に通う未就学のきょうだい。2人の両親の検査結果は陰性で、同施設の子どもと職員計46人を検査する。

新宮管内で感染したのは、串本警察署地域課の30代男性警察官で、和歌山市内から単身赴任中。業務で住民との接触もあったという。

入院中の患者のうち酸素投与が必要な重症者は17人。県福祉保健部の野㞍孝子技監は「(酸素投与を受けている人が)20人くらいになったらかなり厳しくなると思う。今が正念場だ」と述べた。

   「今が正念場だ」と野㞍技監


「今が正念場だ」と野㞍技監

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