里山づくり進行中 雑賀小の農園にベンチ誕生

和歌山県和歌山市立雑賀小学校(同市西浜、市川圭造校長)で25日、5年1組の32人が、美化活動を行う「名勝和歌の浦クリーンアップ隊」と一緒に屋根付きベンチを作った。

同校では総合学習の一環として、村上阿槻(あつき)君(11)が発起人となった「里山づくり」を行っており、ため池や花時計をイメージした花壇など、人と生物が共存できるような環境づくりを進めている。

生徒らが野菜を育てる「幸せ農園」の横に新設されたベンチは、里山を見渡せる位置にあり、春には花見も楽しめる。

村上君は「自然の生き物が集まる場所を学校につくりたいと思って里山づくりを提案した。みんなで協力しながらの作業は楽しいし、成果が出て生物が増えていけばうれしい」と笑顔で話していた。

同クリーンアップ隊の渋谷高秀さん(68)は「地域の子どもたちの経験が心に残っていくのがうれしい」と語り、担任の細田和希教諭は「自らの思いを実現するためには周りの理解と協力が欠かせないことを学びながら、人のために何かをすることの大切さを実感してもらえれば」と話していた。

里山づくりの目的は、つくり上げることではなく、今後どうすれば未来に引き継いでいけるかを子どもらと一緒に考えながら、次の取り組みにつなげていくことだという。

 

クリーンアップ隊に教わる児童ら

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧