裁縫の上達を願って 淡嶋神社で針祭り
和歌山県和歌山市加太の淡嶋神社(前田智子宮司)で8日、「針祭り」が行われ、古い針を供養し裁縫の上達を祈願した。
裁縫の技術を人に伝えたとされる同神社の祭神、少彦名命(すくなひこなのみこと)に古い針を返し、供養する祭事で、毎年2月8日に行われる。
ことしも全国から集まった約5万本の縫い針やミシン針が本殿に並んだ。例年よりは少ないものの参拝者らが本殿を囲む中、前田宮司が古い針をねぎらい、裁縫上達を祈る祝詞を奏上。4人の巫女(みこ)が瓶に詰められた針を箸で取り出し、境内の針塚に運んで穴に納め、清めの塩をかけた。
ほぼ毎年参拝しているという、かつらぎ町の写真家・山中健次さん(68)は「コロナ禍で家にこもりがちな今、こうして神事をしてくださることで気分転換になり、リラックスできた」と笑顔。
前田宮司は「マスク姿の参拝者がいなかった去年とは形が変わったものの、例年よりも穏やかな天候で想像以上に参拝客が足を運んでくださった。祝詞では、疫病退散なども含めました」と話していた。
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