託児費用を補助 ホッピングがサポート基金

子育てする母親の就業や育児を応援するNPO法人ホッピング(和歌山市雑賀町)は、コロナ禍で子どもを連れて行けない場所や機会が増えた保護者に対し、託児費用の全額または一部を補助する「ホッピング託児費用サポート基金」を実施している。

子育て中の母親ら13人がスタッフやボランティアを務める同NPOでは、新型コロナウイルスの影響で、昨年から子どもの預け先に困っている母親の声がよく聞かれるようになったという。

理事長の貫名茜さん(37)は、「託児所に預けることへの抵抗や、費用の問題を抱えるお母さんが多く、コロナ禍でジェンダーバランスが浮き彫りになったと感じている」と話し、「託児所などに預けることへのハードルが下がれば」と願い、先月1日から同サービスを開始した。

明治安田生命保険相互会社「私の地元応援基金」の寄付金を使い、子どもの学校行事や自身の通院、就職活動、介護、リフレッシュなど、さまざまな理由で子どもを預けたい保護者の託児費用をサポートする。これまでに問い合わせは50件、事前予約30件、利用後の振り込み完了が15件あったといい、利用後のアンケートでは、「費用が補助されるので、託児のことを配偶者に相談しやすい」との声が聞かれた。

専業主婦で、自身も託児利用に後ろめたさを感じていたという、ボランティアの藤井奈弓さん(42)は「同じ状況の人もいると思うので、より多くの人に知ってもらえれば」と利用を呼び掛け、貫名さんは「地元企業に協力してもらい、今後はサポートを継続できる環境を整えていきたい」と意気込む。

対象は、同市在住の未就学児を持つ保護者。一世帯1回、一日分のみ。上限5000円(範囲内であれば子どもの託児人数は複数でも可)。同市に所在し、一時預かりを実施している施設が対象。予算が上限に達し次第終了。

利用申し込みや、託児費用の申請は同NPOのLINE上で行う。預ける前日までに事前申請、託児後は3日以内に費用の申請が必要。

問い合わせは午前9時~午後3時。同NPO(℡073・425・8789)。

 

利用を呼び掛ける貫名さん㊧と藤井さん

 

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