わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。

和歌山のワクチンの状況と今後の見込み　―一日も早い接種で安心な日々を！

和歌山市では、６５歳以上の高齢者を対象とする新型コロナウイルスワクチンの接種は４月１２日からスタートします。高齢者の接種券は３月２２日から発送スタート。予約もすでに始まっています。来年３月３１日までに６５歳になる皆さんには接種券が届いているのではないでしょうか。ワクチンの接種を受けられる医療機関は１２０。対象は１５００人（一人当たり２回）と少数です。和歌山市内の高齢者は約１１万６千人ですから、前途多難です。
ちなみに、小さな病院やクリニックでは、予約者のドタキャンなどで、ワクチンの使い残しが発生するおそれがあります。ファイザー社製のワクチンなので、保存がたいへんなため無駄になる可能性が高く、和歌山市では効率的な使用ができないとの批判を浴びるおそれもあります。そのようなことのないように期待します。
４月１２日に全国に配布されるワクチンは５００箱、１９日にも全国に５００箱が配られます。１０００箱の内、和歌山市は３箱の割り当てになり、０・３％分しかありません。市の発表では、５月中旬からワクチンの安定確保が見込まれ、医療機関も２００カ所に拡充する予定になっていますが保障の限りではありません。５月以降、十分な配分がもらえるように、政府にお願いしていきます。
和歌山県の医療従事者については３月８日から接種開始して、３月３１日時点で９９１１回の接種実績（内２回目１８００回）です。県内の医療従事者ら３万７千人が接種を希望しており、５月中に終える方向とのこと。これまで、国から配布された注射器は１瓶５回しか打てないタイプのため、残念ながら１瓶につき１回分は捨てています。もったいないことです。これも早く、１瓶で６回打てる注射器を増やし、ぜひとも改善するように努力します。また、これまでの接種で、発熱や頭痛、じんましんなど副反応は県下で１１件（３月３１日現在）、その内アナフィラキシーは２件です。
一日も早く、ワクチン接種が行われることで、安心、安全な日常の生活を取り戻し、飲食業や観光・サービス業の復活を後押したいと思います。