新ギャラリーオープン 小松原アートスペース

和歌山市の写真愛好家・池田修平さん(66)が、同市吹上に新しいギャラリー「小松原アートスペース」をオープンした。ステンドグラスや木材を使い、ぬくもりを感じる空間となっており、池田さんは「アート好きが集まり、さまざまな表現に使ってもらえる場所になれば」と話している。

写真好きが集える場所をつくりたいと常々感じ、周囲にも話していたという池田さん。昨年12月、友人で橋本市のアートディレクター・西岡正琢さん(60)が新ギャラリーのイメージを描いてくれたことで具体化し、年が明けて1~3月に整備作業を進め、4月1日のオープンとなった。

写真だけでなく、絵画や器、アパレル、音楽などさまざまなジャンルの展示や発表の場に使えること、個性的でありながら多様な作品を生かす空間であること、幼児からお年寄りまで幅広い世代が集える敷居の低い場所、といった池田さんの思いを西岡さんが形にし、西岡さんがマネジャーを務める著名なインテリアデザイナー・野井成正さんが監修した。

新ギャラリーの場所は、老舗ミシン会社が入っていたビルの1階。正面奥の中央には、象徴的に光を感じさせるアールヌーボー調のステンドグラスを設置。展示スペースには杉板を約17㍍にわたって使い、柔らかな曲線を描いて配置することで、風の流れのような動きを感じる空間となっている。

さらに、杉の素材感を残して目にも人にも優しくしようと、木材の塗料は天然素材の柿渋を採用し、安らぎの空間を演出。入り口では、カラフルに敷き詰められたタイルと、「KOMATSUBARA」の文字を取り付けた木の柱が出迎え、通り沿いのショーウインドーにも木を使っている。

西岡さんは「主張し過ぎず、どんな作品でも生かせるインパクトのある空間になった」と話し、池田さんは「出品者がこの場所をうまく使い、作品を目立たせるようにギャラリーと競い合うようになれば楽しい」と期待を話している。

10~20日には初の展覧会「with Photo」が開かれる。ギャラリーのオープンを祝って、池田さんの写真仲間約20人が出品。5月にも第2弾が計画されている。

【小松原アートスペース】和歌山市吹上4丁目1の49中尾ビル1階▽開館日=土・日・月・火曜、午後1時~6時▽問い合わせ=池田さん(℡090・4560・9028、メール

 

曲線を描く杉が温かな雰囲気を生み出すギャラリーで池田さん㊧と西岡さん

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