県内全域に外出自粛要請 5月9日まで
仁坂吉伸和歌山県知事は21日、県庁で定例記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた不要不急の外出自粛要請を紀北地域から県全域に拡大し、今月25日までとしていた期限を5月9日までに延長すると発表した。仁坂知事は「大変な事態になってきている。県民の皆さまには不自由をかけると思うが、ご理解いただきたい」と呼び掛けた。
県内では20日に一日の感染者数としては過去最多となる55人の感染が発表された。仁坂知事は県内の感染拡大状況について「感染者がどんどん増え、入院患者も増えている。変異株の感染力は想像を絶するものがある」と大きな危機感を示した。期間の延長については「25日までに収束するとは思えなくなってきている」と述べ理解を求めた。また、感染防止策が不徹底なイベント、大規模集客施設や小売店での催物、バーゲンなどは延期、自粛するよう求めた。
入院患者が増加を続ける中、県は病床数を400床に増やしたが、20日時点で入院患者数は353人となっており「もうちょっと病床を増やそうと努力しているが、ホテルはいずれ使わざるを得ないと思う」と述べた。県は感染者全員を入院させており「全員入院制度はできるだけ堅持したい」との考えを示した上で、今後は症状が一定の基準を満たす患者については、感染状況を見ながら宿泊施設での療養への移行を検討するとした。
大阪府や兵庫県で感染者が急増し、政府が緊急事態宣言を発令する方針を決めたことについては「ものすごいことになっており、当然だろうなあと思う」と理解を示し、「和歌山とはレベルが違う」と述べ、現時点では県内に緊急事態宣言の発令を求めることは考えていないとした。
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