地元誇れる副読本に わかやまの農林水産業

小学校5年生の社会科副読本『わかやまの農林水産業』を発行する編集委員会が21日、和歌山県庁南別館の県教育長室を訪れ、宮﨑泉教育長に完成した2021年度版の副読本と教員向けの指導資料集を贈呈し、昨年度版からの変更点などについて説明した。

同書は、学校教育を通じて次代を担う子どもに県内の農林水産業や食料の実態を正しく理解してもらうことを目的に、1987年度から発行。第35版となる同書は、県内の小学校・特別支援学校242校の5年生らに8649部、指導資料集は781部贈られ、県内全域で使われる。

この日、同会の中家徹委員長の代理として、JA和歌山中央会の次本圭吾副会長、編集作業を担当した福田光男編集専門委員長、県農業協同組合中央会の前田年史専務理事が出席。

次本副会長から贈呈を受けた宮﨑教育長は「少子化で徐々に冊数が減っているのは悲しいけれど、内容は年々充実している。今後も引き続きお願いしたい」と伝えた。

福田編集専門委員長は、本年度版から梅農家の取材先が変わったことを紹介。「梅作りだけでなく、支えている自然や人とのつながりを大切にする梅農家『中早さんの願い・夢』というページを作ったので、子どもたちも願いや夢を持って自分の道を切り開いてほしい」と話し、「県内の農林水産業に携わる人の喜びや汗、涙を本の中で感じ取った子どもが、県に誇りを持ってくれればうれしい」と期待を寄せていた。

 

副読本を手に委員会のメンバー

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