ワクチン接種本格化へ 高齢者分の供給量拡大

65歳以上の高齢者に対する新型コロナウイルスワクチンの供給量が拡大し、10日の週から接種が本格化する。和歌山市には6日までに21箱(1箱195バイアル〈瓶〉入り)、約2万回分が届き、各医療機関への配分を仕分けする作業が7日、吹上の市保健所で始まった。市内の高齢者約11万6000人への接種は、7月中旬までの終了を見込んでいる。

高齢者へのワクチン接種は4月12日に始まったが、当初は供給量が少なく、4月中の接種分として市に配分されたのは3箱。4月末までに接種を終えたのは約3000人、全体の2・6%にとどまり、多くの高齢者が予約待ちの状態となっている。

今回から安定的な供給となり、5月10日、17日の週を合わせて市には44箱、県全体で125箱が配分される。さらに、従来はワクチン1瓶当たり5回接種できる注射器が配布されていたが、17日の週分からは6回接種可能な注射器に変わるため、より多くの接種が可能となる。

市内の接種医療機関も、これまでの116カ所から277カ所に拡大し、7月初旬から中旬には高齢者への各2回の接種を終えられる見通し。市新型コロナワクチン接種調整課の本間照生課長は「5月に入って供給量が増えたと実感している。4月は少なくて市民に迷惑を掛けたが、予約待ちも解消されてくるはず」と話している。

7日、市保健所では、同課の薬剤師と保健師5人が、ワクチンを約マイナス80度のディープフリーザーから保冷バッグに詰め替える作業を行い、この日は配送業者の車両で市内の医療機関65カ所に届けられた。

65歳未満への接種開始時期は未定。市は、医療機関での個別接種の他、集団接種会場の設置も含めて準備と調整を進めている。

 

新型コロナウイルスのワクチンを保冷バッグに入れる和歌山市新型コロナワクチン接種調整課の職員(代表撮影)

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