全館にWi-Fi整備 日赤和歌山医療センター

入院患者らに療養生活を快適に過ごしてもらおうと、日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通)は、全館で24時間無料のWi―Fiを接続できるよう整備した。

今回設置したWi―Fiのアンテナは約150機。以前は、外来フロアの数カ所と本館の一部フロアにあった6台のみで、患者からもWi―Fi設置の要望が数多くあった。同医療センターによると、この規模の病院で今回と同様の設備を備えているのは県内で珍しいのではという。

同センターは、昨年から新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、入院患者への面会を禁止している。今回入院患者の療養環境の整備と全ての患者、来院者に対するサービス向上を第一目的に計画が進められ、ことし2月から2カ月あまりで整備された。

アンテナ1機で同時に100台のデバイスが接続でき、フロア内を移動しても接続が途切れぬよう工夫。さらに、フロアごとにインターネット回線を引き込むことで負荷を分散し、低速にならぬよう対策もしている。利用者には、ポスターやチラシ、院内動画チャンネルなどで周知し、利用率は日に日に増しているという。

同センターの中大輔院長補佐(56)は「コロナ禍にあって面会ができず、ご家族に会えない患者さんも、アプリを使用した顔の見える通話ができる。また動画を見ることなどで、待ち時間の苦痛緩和など気分転換にも使っていただければ」と話している。

同センターは県基幹災害拠点病院の指定を受けており、Wi―Fi整備は災害時にも有用だとしている。

 

Wi-Fi機器を指差す中院長補佐

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