接種率は全国1位 県内高齢者ワクチン1回目

政府が発表した高齢者への新型コロナウイルスワクチンの1回目の都道府県別平均接種率(5月16日時点)で、和歌山県が全国1位の9・47%であることが分かった。接種が順調に進んでいる状況について、仁坂吉伸知事は18日の会見で「(県内の)それぞれの地域の特色を尊重しながら、市町村に対して強力に働き掛け、強力に指導したのが大きかったのでは。この調子で突っ走ろうと思っている」と述べた。

政府の発表によると、高齢者への接種は、国内全体で16日までに91万3245人が1回目の接種を終え、6万8004人が2回目の接種を終えている。対象となる約300万人のうち、1回目を終えた人は2・57%、2回目を終えた人は0・2%となっている。

発表では、県内で1回目の接種を終えた人は2万9270人で、接種率は9・47%で全国一。2回目も終えた人は2818人。

仁坂知事は県内の接種率が高いことについて「ものすごく一生懸命やり、徹底的に態勢を整備した」と述べた。

自身のワクチン接種については「一和歌山市民として近所のお医者さんに申し込みをした」とし、すでに接種を受けたことを説明。

全国の自治体で首長や職員が、キャンセルになった分の新型コロナウイルスのワクチン接種を受けたことが次々と明らかになっていることへの受け止めを聞かれ「ワクチンを余らせてしまうのはもったいない。誰かに打ったら良いと思う。その時にいろんなことを考えて、それぞれのところがおやりになればいいと思う」と述べた。

県内では17日に発表された新型コロナの新規感染者数が4人となり、3月28日以来50日ぶりに5人を下回った。最近の県内の感染拡大状況について「ずいぶん(新規感染者が)少なくなってきたが、まだまだ油断できない」と気を引き締めた。

さらに「(医療の)疲労困憊(こんぱい)状態がずっと続いている。入院状況が決定的に改善されたところまではいっていない」と言及。引き続き警戒が必要とし、感染拡大の「第4波」について「若い人でも肺炎の発生率が結構高い。若い人たちにも大いに気を付けてもらいたい」と呼び掛けた。

感染者の中に発症から受診まで日数が経過した人がいることにもふれ、「体調が悪い時はすぐ医者に行って、ぜひPCR検査をしてくれと言っていただきたい」と述べた。

県内の感染状況について説明する仁坂知事

県内の感染状況について説明する仁坂知事

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