4月の負債は1億700万円 県内の倒産状況

東京商工リサーチ和歌山支店がまとめた4月の県内の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は前年同月比2件減の5件、負債総額は同2億9600万円減の1億700万円だった。主な倒産には、文房具、書道用品など販売の㈲佐藤元(和歌山市新生町、負債額4200万円)があった。

5件を負債額別にみると、いずれも1000万円以上5000万円未満。原因は全て「販売不振」で、小規模な不況型倒産が中心だった。

産業別では、サービス業他が3件、小売業が2件。地域別では、和歌山市が4件、伊都郡が1件。形態別では、5件とも破産で、私的倒産は発生しなかった。

県内では新型コロナウイルス関連の倒産は4月30日時点で4件にとどまっている一方、同社データベースの登録企業で2020年中の県内の「休廃業・解散」が4年ぶりに増加の347件(前年比89件増)となり、新型コロナ禍が決断の契機となった可能性が考えられる。

今後について同社は、倒産抑制に寄与してきた金融支援策も、長期化に伴って精査が必要となり、過剰債務に陥った企業も多く、事業再構築が間に合わないケースで倒産が増加する可能性が否定できない状況になってきたとみている。

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