根来塗の魅力感じて 近鉄で松江さんが展示会

2019年に文化庁長官表彰を受賞した根来寺根来塗の池ノ上辰山さんの直弟子、松江那津子さんの展示会が9日から15日まで、近鉄百貨店(和歌山市友田町)5階画廊で開かれる。

展示会では、松江さんが中世期の技法を現代に復活させた「椿椀」に初挑戦。椿椀は椀に内段があるのが特徴で、下地をつけるのが非常に難しく熟練を要するという。

その他、大中小と入れ子にして使える「眉間寺三ツ椀」や「長形角切折敷」など自慢の500点を展示する。

松江さんは「難しい椿椀に挑戦したことが大きい。女性でも持ちやすく、持つとほっこりするような落ち着くのある作品に仕上がった。根来塗の奥深さや魅力を感じてもらえれば」と話している。

また、会期前の8日までは5階漆器売り場で在庫販売「厄除の大売出し」を数量限定(特別価格)で実施。「朱は魔を祓う」といわれることからコロナ禍の終息を願い初めて開催。池ノ上さんは「最初で最後の在庫販売。根来の辰砂が魔を祓うよう願うばかり。ジーンズのように使えば使うほどほど味が出る根来塗の魅力を感じてもらえれば」と話している。

展示会は午前10時から午後6時半(最終日は3時)まで。

難度の高い椿椀を手に松江さん

難度の高い椿椀を手に松江さん

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