注目カード和商が制す 熊野の好投手を攻略

【2日目・第1試合】

熊野 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
和歌山商 0 0 0 0 2 0 0 1 x 3

〔熊〕久保―堀〔和〕宮田率―竹本▽2塁打=田中、下岡(熊)

第103回全国高校野球選手権和歌山大会は2日目の10日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で3試合が行われ、第1試合では和歌山商業が熊野に3―0で勝ち、初戦を突破した。和商が熊野の好投手・久保を攻略し、1回戦屈指の好カードを制した。両チーム無得点で迎えた5回裏、安打と四球で2死満塁とし、2番の加瀬田が中前に先制の2点適時打。8回にもスクイズで1点を加え、リードを広げた。5安打で3得点と効率の良い攻めが光った。

先発の宮田率は走者を背負ってから粘り強い投球を披露。「春以降本格的に投げ始めた」と話すカットボールを効果的に使い、相手に得点を許さなかった。「しっかり振ってくる3、4番の前に走者をためないことを意識した」と強調し、「カットボールを良い感じで使え、スライダーでゴロを打たせることができた。相手に的を絞らせず打たせて取り、少ない球数で完投することができて良かった。自分のペースで投げられた。80点の投球だっった」と話した。

和商の田中誠藏監督は熊野の好投手・久保への対応について「打たせて取る良い投手。そんなに点は取れない。少ない好機をものにできればと考えていた。緩い変化球を逆方向に打つよう指示した」と振り返った。先制打を放った加瀬田は「大会が近づいてもなかなか調子が上がってこなかったが、やるしかないと思い試合に臨んだ」と明かし、5回の先制打について「ストライクを取りに来る直球を積極的に打とうと思っていた。走りながら『抜けてくれ』と思った。適時打になった時は最高の気分でした」と笑顔で振り返った。

和商は2回戦で本格派右腕・田中を擁する向陽と対戦する。田中監督は「昨秋は田中投手に完封されているので、しっかりバットを振り込んで臨みたい」と話し、加瀬田は「良い投手だからとひるまず、自分たちの野球をして頑張ります」と気合十分の表情。宮田率は「ロースコアになると思うが、相手に先に点をやらず、粘り強く投げていきたい。秋のリベンジをしたい」と力強く話した。

5回裏、加瀬田の適時打で塙が生還(和商)

5回裏、加瀬田の適時打で塙が生還(和商)

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