花や植物鮮やかに 18日まで中西さん陶磁器展

和歌山市の陶芸家、中西芙美さん(37)の作品展が18日まで、同市満屋のギャラリー&カフェAQUA(アクア)で開かれている。

中西さんは、陶磁器の表面を覆う釉薬が、焼くことで変化する様子がまるで魔法のようだと興味を持ち、陶芸の道へ。岡山県立大学大学院デザイン学研究科工芸工業デザイン学専攻修士課程で学び、在学中に木下杢太郎デザイン大賞包装紙デザイン部門優秀賞に輝いた。2014年県展、新日陶展に入選。

今展では、植物のデザイン原画27点と皿や茶わん、湯飲みなどの陶磁器約200点が並ぶ。

制作する際は、現物をじっくり見ながらできる限り正確にスケッチをするという中西さん。作品は全て手書きで、生き生きとした葉の魅力を出すため、筆で勢いをつけて描いたカラー、奥行きを出すためエアーブラシで3色の色を重ねて吹き付けたツワブキ、綿棒の先を潰したものでムラ感を出した植物の実の部分など、それぞれの特徴を丁寧に表現した作品が並ぶ。器の形もそれをいかに生かせるかを考え、デザインし、制作しているという。

この他、姿、動き、鳴き声まで動画を見ながら研究したという、鳥をモチーフにした作品やガラスをちりばめた花器なども楽しめる。

自身も陶芸を嗜み、毎年中西さんの個展を楽しみにしているという同市の嶋本博文さんは「毎回、新しい題材を選んでいる。研究熱心で刺激を受ける」と笑顔。

中西さんは「見た人の癒やしになればうれしい。使ってこその器。日常の食卓でぜひ料理を盛り付けてみてください」と話している。

午前10時から午後5時まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・463・4640)。

 

カラーを描いた作品と中西さん

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