展示や舞台発表も 紀の国わかやま総文開幕

高校生の文化の祭典「第45回全国高等学校総合文化祭」(紀の国わかやま総文2021)が7月31日、県内で開幕した。

この日の午前には、和歌山市手平のビッグホエールで行われる総合開会式に先駆けて、いくつかの部門で演奏会や展示などが始まった。

美術・工芸部門は、県民文化会館と県立近代美術館・県立博物館で展示がスタート。同市小松原通の県民文化会館では、全国の代表として選ばれた絵画や彫刻、デザイン、工芸などの平面、立体、スクリーン作品が約80点並べられている。

食品ロスや犬の殺処分、海洋ごみ、ながらスマホなど、さまざまな社会問題に焦点を当てた作品も多く、高校生ならではの感性や熱い思いが込められている。

中には、周りの期待に押しつぶされ、優等生を演じる偽りの自分を表現した作品や、誹謗(ひぼう)中傷の言葉に自信や個性を失っていく女子生徒を表した作品もあり、タイトルの「私を助けて。」にも高校生の心の声が叫ばれている。

スクリーン作品では、殺処分前に生と死の境界にある犬たちを、静止画をつなぎ合わせた「ストップモーション」などで表現しているものなど、訴え掛ける作品がずらりと並ぶ。

島根県立松江北高校の美術部、佐々木いづみさん(16)は「高校生とは思えない作品ばかりですごい。個性的で新鮮」と話し、「一人ひとりの世界が垣間見えて楽しい」と笑顔だった。

いずれの会場も4日まで。午前9時半から午後5時(最終日は4時半)まで。

 

海洋ごみ問題を表現した立体作品

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