ドローンの操縦を体験 美里中でICT授業

和歌山県紀美野町の美里中学校(尾﨑弘和校長)で、和歌山大学のICT・プログラミング教育支援室長の豊田充崇教授によるドローンを使った授業が行われた。前半は生徒1人1台パソコンを使い、シミュレーターを利用して操作とプログラミングを学習。後半は体育館で実際にドローンを飛ばした。

同町のICT教育推進事業の一環で、3年生10人が参加。同校では2017年からタブレット端末を全生徒に1人ずつ導入。ほぼ毎日授業や宿題で活用している。

生徒たちは無料のソフトを使ってパソコンのキーボードで画面上のドローンを操作。上昇や旋回の感覚をつかむのが難しいものの、数人は開始から10分ほどでドローンを飛ばすことができ、豊田教授は「僕は飛ばすのに1時間かかった」と驚いていた。

普段からゲームをするという森本竜弥さん(14)は「いつものゲームと違い、上昇、下降の操作が難しかった」と話した。

プログラミングでは、ドローンシミュレーターを使い、飛ばし方の手順などを学んだ。担任の和田直也教諭は「生徒たちはこれからの世代なのでICTを使う機会が多い。論理的な思考が身に付くので社会で役に立つと思う」と話した。

体育館では、各自のタブレット端末と直径約20㌢のドローンをWi‐fiで連携し、2人一組で飛ばした。

災害現場を想定し、取り残された人の情報をドローンのカメラを使い取得するという内容で行われ、離れた場所からドローンを操作。パソコンに映る人の数を調べるというもの。ほとんどの生徒が開始から数分でドローンを上昇させ、設置された輪の中をくぐるなどタブレットを操作して動かした。

プログラムの入力では、旋回方向、速度などを打ち込み実践。松本珠里さん(15)は「プログラムにどのくらいの数字を打ち込むのか慣れてないので難しかったが楽しかった」と笑顔。豊田教授は「これからの暮らしに役立つ夢のある道具として関心を持ってもらえたら」と話した。

手持ちのタブレットと連携してドローンを飛ばす生徒

手持ちのタブレットと連携してドローンを飛ばす生徒

 

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