4部門で埴輪王決まる 風土記の丘ハニワン

埴輪(はにわ)を手作りし、人気投票で〝埴輪王〟を決める、県立紀伊風土記の丘(和歌山市岩橋)主催の「第12回HANI―1(ハニワン)選手権」の王者が決まった。同施設で21日、エントリーのあった180点のオリジナル埴輪の中から、4部門の埴輪王に表彰状が贈られた。

昨年は新型コロナの影響で中止となったため、2年ぶりの開催。例年は同施設で開かれる埴輪作りの教室で制作するが、ことしは5月に同施設で販売を開始した埴輪の手作りキットを使って作られた作品が多く、至上2番目に多い応募数となった。

小学生の部に110点、中高生の部に9点、一般の部に57点、特大埴輪が対象のヘビー級に4点がエントリー。来場者による投票数は619票で、過去最多だった。

埴輪王には、小学生の部でHIMAMIOさんの「ドーナッツの上で遊んでいるこびとたち」(93票)、中高生の部はRAIZIN(雷神)さんの「三面相風神雷神龍神」(208票)、一般の部は、まなみさんの「幸せの鳥」(110票)、ヘビー級の部は芦刈裕美子さんの「ハニワニワファミリー」(266票)が輝いた。

中高生の部の埴輪王、RAIZIN(雷神)さんこと市立貴志中学校3年の佐野雷人(らいと)さん(15)は、小学5年生の時と中学1年生の時にも埴輪王となり、2回連続3回目の栄冠となった。

表彰式では、同施設の職員らが古代人の衣装で埴輪王をたたえる寸劇を演じ、中村浩道館長が賞状と記念品を手渡した。

今回最も多くの票を集めたヘビー級の埴輪王、同市の芦刈裕美子さん(43)は、両親と子どもとの3世代で作ったといい、「いい思い出になった」と笑顔。ミニチュア模型のような同作品は、体操や読書、昼寝をしているさまざまな埴輪を表現し、芦刈さんは「360度見て楽しんでほしい」と呼び掛けていた。

同施設の主査学芸員、田中元浩さん(40)は「ことしは家で作ってこられた作品が多く、じっくり時間をかけて完成度の高い作品が集まった」とたたえた。

埴輪王に輝いた作品は、31日まで資料館ロビーで展示予定。

 

埴輪王に輝いた4作品

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