食品ロス削減へ協定締結 オークワと県社協

米などの商品を提供することで食品ロスを削減し、生活に困難を抱える人を支援しようと、㈱オークワ(和歌山市中島、大桑弘嗣社長)と社会福祉法人県社会福祉協議会は23日、商品寄贈に関する協定を締結した。県内に本社を有する企業との商品提供に関する協定は初めて。

同社は全国に154(県内44)店舗を展開。社会貢献活動の一環として、正価販売などが困難となった商品を有効活用し、地域の役に立てられないかと県社協に提案し、協定が実現した。

寄贈するのは、同社で取り扱っている商品で、販売期限を迎えたり、包材の破れなどにより正価販売が困難となったりした精米。協定では、県社協に寄贈後、市町村の社会福祉協議会を通じて社会福祉施設・団体や子ども食堂などを運営するボランティア団体、支援を必要とする個人などに配分される。

同日、和歌山市手平の県民交流プラザ和歌山ビッグ愛で締結式が行われ、同社の田宮幸夫取締役執行役員人事総務本部長と県社会福祉協議会の中西淳常務理事が、協定書を交わした。田宮本部長は「未来を担う子どもの健やかな成長のため、支援を必要する人に届けることで、支え合う地域づくりにつながることを願う」と話し、中西常務理事は「互助共助の多様なネットワークが大切。互いに支え合うという絆を紡いでいきたい」と感謝を述べた。この日は、同社から精米と玄米合わせて23袋(126㌔)が贈られた。

中西常務理事は、「地元を代表する企業と協定を結ぶことで、どんどん参入となるきっかけとなれば。活動の輪が広がれば大変うれしい」と期待を込めた。

寄贈は毎月行われる予定で、今月から3カ月間は試行期間として、市内12店舗で実施。11月以降は対象店舗を拡大する予定で、精米以外の加工食料品などの寄贈についても検討しているという。

 

協定書を手にする、田宮本部長㊧と中西常務理事

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