学童保育でクラスター 病床使用は9割超

和歌山県は27日、県内で幼児から90代の55人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。有田川町立藤並小学校の学童保育「藤並学童クラブ」で児童6人、支援員1人の計7人が陽性となり、80例目のクラスター(感染者集団)に認定した。

新規感染者が60人を下回るのは16日以来、11日ぶり。55人の保健所管内別内訳は、和歌山市22人、海南2人、岩出4人、橋本5人、湯浅7人、御坊2人、田辺10人、県外3人となっている。

藤並学童クラブでは4グループに分かれて学童保育を行っており、そのうちの1グループが夏休み中の利用でクラスターとなった。陽性者は25日の始業式に登校しており、同グループや同学年の児童ら約170人を検査する。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、新学期のスタートにより学校や保育の現場で今回のクラスターのような感染拡大の可能性があるとし、「同じことが起こりうるという危機感を持って、感染対策のさらなる徹底を」と呼び掛けた。

発表済みのクラスターでは、向陽病院(和歌山市)関係の感染者が2人増えて計9人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体で56・9人。保健所管内別では田辺が最も多い80・7人、和歌山市が64・6人で続いている。

県内の感染者は累計4348人。入院患者は544人(うち重症29人)で、臨時の新型コロナ病床となっている古梅記念病院(和歌山市)の18床を含め、病床使用率は92・5%で依然として高い。

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