マスク困難者に理解を 県が意思表示カード

和歌山県障害福祉課は、さまざまな理由でマスクの着用が困難な人を対象に、周囲に知ってもらうための「意思表示カード」の交付を始めた。新型コロナウイルス感染予防でマスク着用が呼び掛けられる中、外見からは分かりづらく、周囲から冷ややかな目で見られたり心無い批判を受けたりすることがあるとの声を受け、製作した。県内では初の取り組み。

交付の対象は、県内在住または県内に通勤、通学している人で、発達障害、感覚過敏、呼吸器機能障害、皮膚の病気などやむを得ない事情によりマスクなどの着用が困難な人。

カードは縦5・5㌢、横9㌢の名刺サイズ。中央には、県のマスコットキャラクター「きいちゃん」が「マスクをつけられません。ご理解ください。」と書いたサインを持ったイラストが描かれている。背景色は、目立つようにと、和歌山のミカンをイメージしたオレンジ色。すぐに利用できるようストラップ付きの透明ケースに入れ配布する。無料(1人1枚)。

同課によると、交付を申し込んだ利用者やその家族から「こういうのがあれば良いと思っていた。助かります」といった声があるという。

交付場所は同課の他、各振興局健康福祉部、東牟婁振興局健康福祉部串本支所。郵送で申し込みを希望する場合は、返信用切手(120円)を同封し、送付先住所・名前・連絡先を明記の上、同課(〒640―8585和歌山市小松原通1の1)へ送付する。

同課の花田直也班長は「このカードを提示している人は着けられない理由があるということを理解し、分かっていただければ」と話している。

問い合わせは同課(℡073・441・2531)。

意思表示カードを手にする職員

意思表示カードを手にする職員

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