水泳教室で複数の児童感染 90代女性が死亡

和歌山県は8日、県内で乳児から90代の32人が新型コロナウイルスに感染し、和歌山市の90代女性が亡くなったと発表した。県内の感染者は累計4961人、死亡は56人となった。

32人の保健所管内別内訳は、和歌山市9人、海南2人、岩出8人、橋本5人、湯浅2人、御坊1人、田辺5人。

亡くなった女性は8月24日に接触者としての検査で陽性が判明。その後、肺炎像が確認され、酸素投与が必要な重症となり、9月8日に死去した。

発表済みのクラスター(感染者集団)では、和歌山市の古梅記念病院関係の感染者が1人増えて計36人に達し、和歌山城ホール建設工事関係の35人を上回り、県内のクラスターで最大となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が35・3人。保健所管内別では田辺が55・1人で最も多く、岩出が46・1人、御坊が39・9人、橋本が37・0人、和歌山市が31・2人で続いている。

入院患者は375人(うち重症24人)で8月19日以来20日ぶりに400人を下回った。病床数は600から605に増床され、臨時病床となっている5床を含め、使用率は61・5%まで下がった。

8月下旬から今月にかけて、県内のスイミングスクールを利用した小学生4人の感染が確認され、県福祉保健部の野㞍孝子技監は記者会見で、感染予防対策の徹底を呼び掛けた。

児童の1人が発症前日にスクールを利用し、スクールの同じクラスの児童が感染。マスクを外した児童がプールサイドで会話することで感染が広がったと推定されている。

注意のポイントとして県は、できる限り会話をしない▽体調不良時はプールを利用せず、速やかに検査を受ける▽家族内に体調不良者がいる場合も検査結果が出るまで利用を控える▽施設内のトイレや更衣室など共用場所での感染予防対策を徹底する▽屋内プールでは特に換気を十分に行う――などを挙げている。

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