パリで「金目指す」 古川選手が近大で報告

東京オリンピックのアーチェリー男子個人と団体で銅メダルに輝いた古川高晴選手(37)が7日、かつての勤務先である近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市西三谷)を訪れ、大会の成果を報告。3年後のパリ大会に向け「金メダルを目指して頑張りたい」と語った。

古川選手は青森市出身。地元の青森東高校でアーチェリーを始め、近畿大学に進学。卒業後は同大の職員として2011年から15年まで、同学部で教務・学生担当を務めた。在職中の2012年にはロンドンオリンピックに出場し、銀メダルを獲得。現在は、同大のスポーツ振興センターで選手兼コーチを務めている

東京五輪の男子団体では、3位決定戦でオランダを下し、同種目で初となる銅メダルを獲得。男子個人は3位決定戦で台湾の選手に勝ち、銅メダルを獲得した。2012年の銅メダルを含め、五輪アーチェリー日本代表でメダル3個獲得は過去最多。

この日、同学部のアリーナで開かれた報告会には、教職員約50人が集まり、2016年ぶりに同学部を訪れるという古川選手を温かく迎えた。梶山慎一郎学部長が「コロナ禍で暗いニュースばかりの中、心躍るようなニュースを与えてくださってありがたい。古川さんにあやかって〝正鵠を射る〟という形で、研究・教育に関わっていきたい」とあいさつし、古川選手に花束を贈った。

古川選手は「こちらで勤務した5年間、皆さんから応援していただくことのありがたみや、感謝することで力が湧いてくることを学んで大きく成長できた」と感謝を伝えた。自身5回目となったオリンピックについて、「メダルを取った直後はうれしい気持ちだったが、団体も個人も準決勝の対戦が惜しい勝負だったので、メダルを取った興奮が冷めた後は段々悔しくなってきて、もう気持ちは次の大会に向いている」と報告。「団体と個人でメダルを取ったので、次は男女混合のミックスで取りたい。金メダルを目指して頑張りたい」と意気込み、かつての同僚らに、さらなる飛躍を誓った。

二つの銅メダル獲得を報告する古川選手

二つの銅メダル獲得を報告する古川選手

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