朗報!ベトナム向け温州みかんの輸出解禁 昨年の訪問団の直接対話の成果

二階 俊博

今週に入り、極早生みかんの収穫が始まったとのニュースが届きはじめました。いよいよ秋から冬にかけて、私たちの故郷・和歌山が誇るみかんの季節到来です。そんな中、ベトナムからまさに「朗報」が飛び込んでまいりました。ヴー・ホン・ナム駐日ベトナム特命全権大使より、「2021年10月1日より、日本産温州みかんのベトナム向け輸出を解禁する。検疫検査で協力いただいた、和歌山県産のみかんから随時輸出を認める」との連絡がありました。和歌山県から選出いただいている国会議員として、また日本ベトナム友好議員連盟の会長を務めている立場としても、大変うれしく、ベトナム政府関係者の決断に深く感謝と敬意を表したいと思います。
ベトナムは世界14位の約1億人の人口を有し、国民の平均年齢が31歳と非常に若く、アジアの中でも今後、大きな成長が見込まれる国です。それだけに経済的市場としても潜在力が高く、日本の農産物の輸出先として非常に有望なマーケットと言えます。今回の輸出解禁の報せはこれからの温州みかんの販路拡大という観点から非常に大きなニュースと言えます。
実は、温州みかんの対ベトナム向けの輸出交渉は2017年より農林水産省を中心に取り組まれていましたが、協議が難航していました。そんな中、昨年の1月、私が団長を務め1063名の同志とともにベトナムのダナンを訪問しました。私はグエン・スアン・フック国家主席(当時は首相)と彼の故郷でもあるクアンナム省で会談を行い、その場で温州みかんの協議を早期に進展させるよう提案致しました。フック国家主席とは、これまでも度々会談を重ね、互いの故郷も訪問し合う関係を築いてまいりました。それだけに、私の提案に対し、私の目を見ながら、「二階幹事長を代表とする大勢の訪問団が地方都市であるダナンを訪問してくれた。越日両国の友好を発展するためにも必ず実現する」と約束いただきました。しかしながら、その後、新型コロナウイルスが世界規模で拡大し、またもや協議が遅れるのではないかと心配しておりましたが、協議は異例とも言えるスピードで進展し、この度の解禁につながりました。
まさに昨年のベトナム訪問団の成果と言えます。あの訪問と会談での提案がなければ実現しなかったと言っても過言ではありません。そういう意味で、同行いただいた多くの同志の皆さまにも感謝を伝えたいと思います。
国と国との外交交渉は時には非常に難しいものがあります。しかし、政治のリーダーは難しい課題がある時こそ、直接対話し、双方の考え方を伝える努力をしなければならないと考えます。直接会い、粘り強い交渉努力をせずに、一方的な主張を双方が繰り返すばかりでは課題を解決するのは難しいのではないでしょうか。
私は日本とベトナムの友好関係はこれからもまだまだ発展させるべきと考えます。現に和歌山県の各地域でも多くのベトナムからの技能実習生の方に活躍いただいています。コロナが収束し、海外渡航もスムーズに再開できるようになった際には、ぜひベトナムを訪問してみてください。和歌山県産の温州みかんに出合えるかもしれません。

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