WAKAYAMA NEWS HARBOR
和歌山さんぽみちプロジェクト

高級な砂糖をまぶした「三宝柑ピール」

前号では、三宝柑をふんだんに使用し、昔ながらの味わいが特徴の「四季のジャム」を取り上げた。三宝柑を使った商品は他にもたくさん。今週はピールを紹介したい。
三宝柑の皮を使い、高級な砂糖をまぶした「おさとうまぶし三宝柑ぴいる」。カリカリとした食感に三宝柑ならではの心地よい柑橘(かんきつ)の風味と、上品な砂糖の味が調和し、すっきりとした味わいが特徴の商品。
ピールとは柑橘などのフルーツの皮の小片を意味する。これらを煮て砂糖漬けにしたものであるが、飯島商店のピールには砂糖がまぶされており、柔らかさよりカリカリ感が強い。
以前、本コーナーで、家庭でのピールの作り方を紹介したが、仕上がりは柔らかさが先行。カリカリとした仕上がりは難しく、本商品の絶妙な食感と味わいには、老舗の菓子店としての高い技術と強いこだわりを感じる。合成保存料や着色料、香料を一切使用しないという素材そのものを生かしたぜいたくな商品。
商品が入る箱には、三宝柑の絵が描かれ、実物を見ることが少ないであろう和歌山県外の消費者もその姿や形を知ることができる。また、橙色で重厚さが感じられる小箱から、かつて紀州徳川家へ献上された三宝柑の由緒さえ感じさせられる。
50㌘入り、500円で販売。同店のウェブサイトから購入できる。来客に手軽につまんでもらうお菓子として、また、自分へのご褒美として、三宝柑の香りと上質な甘さを感じ、ほっと一息つきたい時などにもおすすめ。
老舗の味を感じる、一味違う三宝柑の楽しみ方をぜひ。(次田尚弘/上田市)