鮮やかオレンジ 秋風に揺れるキバナコスモス
和歌山市和歌浦西の紀州東照宮駐車場内の植え込みに咲くキバナコスモスが見頃を迎え、訪れた人の目を楽しませている。
キバナコスモスは、メキシコ原産のキク科の一年草。夏から秋にかけてオレンジ色や黄色の花が楽しめる。
育てているのは、同地区の木下みどりさん(72)。3年ほど前から草地になっていたこの場所をきれいにしたいと、ボランティアで花を育て始めた。ことしのキバナコスモスは、昨年咲いた花から取った種をまいたもの。鮮やかなオレンジ色や黄色の花がじゅうたんのように広がり、名所の景色に美しい彩りを添えている。
木下さんは、この場所で一年中、花が楽しめるようにと、キバナコスモスの他、春にはアヤメやアガパンサス、夏から秋は宿根のマリーゴールドやエメラルドセージ、冬はスイセンなど季節ごとに咲く花を植えている。自宅で育てたものから株分けや挿し木をして増やす。散歩がてらに成長を見守り、必要があれば道具なども使って手入れをしているという。
この他にも、市立和歌浦小学校のフェンス沿いや和歌公園入り口の花壇でも育てており、通り掛かった小学生に「おばちゃんが植えてくれているの?」と聞かれた木下さんが「これを見て元気に学校に行ってね」と声を掛ける、心温まるやり取りも。
「花があればホッとするし、心の安らぎになる。風景の中に自然な感じでなじんでくれれば」と木下さんは笑顔で話している。
キバナコスモスは11月中旬ごろまで楽しめ、その後はマリーゴールドの季節がやって来るという。
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