還付金詐欺の被害防ぐ 紀陽銀行員に感謝状

特殊詐欺被害を未然に防いだとして、和歌山東署は8日、紀陽銀行の和中愛子さんと脇村佳子さんに感謝状を贈呈した。

同署によると9月7日、同行六十谷支店で60代の女性が携帯電話で通話しながらATMを操作していたことから、不審に思った脇村さんが声を掛けた。女性は戸惑った様子でATMの操作を続けており声掛けに気付かなかったため、脇村さんが和中さんに応援を依頼。

再度、脇村さんが女性の肩をたたいて声を掛け、ATMの操作を中断してもらい和中さんと共に事情を聞いたところ、「還付金がある」などと話したため、還付金詐欺であることを確信したという。

贈呈式で同署の出納延計(すいどうのぶかず)署長は、「勇気の要る声掛けをして、特殊詐欺被害を未然に防いでいただいて本当にありがたい」と感謝状を贈り、「ぜひ成功体験として、目の前にも起こり得るということを広く伝えていってもらえれば」と期待を込めた。

脇村さんは数年前にも1度、振り込め詐欺被害を阻止した経験があるとし、「もうそんなことはないと思っていたのに」と驚きつつ、「被害を未然に防止できて本当に良かった」と安堵(あんど)の表情を見せ、「今後もお客さまの様子に気を配っていきたい」と意気込んだ。

感謝状を手に和中さん(右から2人目)と脇村さん(同3人目)

感謝状を手に和中さん(右から2人目)と脇村さん(同3人目)

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