和歌山城ホール完成 文化、にぎわいの拠点に

和歌山市の新しい文化・芸術の拠点として七番丁に整備が進められてきた「和歌山城ホール」が29日、いよいよオープンする。30日開幕の「紀の国わかやま文化祭2021」(国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭)をこけら落としに、県内外から訪れる人々にお披露目される。

和歌山城ホールは、旧市民会館(伝法橋南ノ丁)に耐震改修が必要とされたことを受け、旧伏虎中学校跡地への建設が決定。工事期間中、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生などの困難もあったが、県内初開催の同文化祭開幕に間に合った。

施設は敷地面積6627・84平方㍍、延べ床面積1万4279・86平方㍍の地上5階(一部地下1階)建て。大ホール(954席)、小ホール(395席)、展示室、リハーサル室、練習室、会議室、和室、工房などを備えている。

エントランスホールは吹き抜けの空間に紀州材がふんだんに使用され、温かい雰囲気で来館者を迎える。屋上にはガーデンテラスがあり、目の前に雄大な和歌山城の天守閣と敷地が広がる。

29日午前にオープニングセレモニーが行われ、午後1時からオープンスペースへの一般の入館が可能になる。30日から11月21日までは同文化祭の会場として使用され、23日に一般への貸し出しが開始される。

和歌山城ホールは、まちなかの新しいにぎわいの拠点としても期待されている。隣接する市役所南側には1700平方㍍の「城前広場」が整備され、30日にテークアウト専門の3店舗がオープンし、食事やまち歩きを楽しめるようになる。

尾花正啓市長は「何とか国民文化祭に間に合わせることができてホッとしている。全国から訪れる方々に和歌山の文化・芸術の拠点を見てもらい、市民には気軽に利用してもらいたい。歩いて楽しめるまちの魅力が増えることにもつながる」と話している。

 

いよいよオープンを迎える和歌山城ホール

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