アジアユースパラ 北高の畠久保さん出場へ
県立和歌山北高校北校舎(和歌山市市小路)の2年生、畠久保勇太さん(16)が18歳以下のパラ陸上競技日本代表選手に選ばれ、2日から6日まで、中東のバーレーンで開かれる「バーレーン2021アジアユースパラ競技大会」に出場する。畠久保さんは「同じ障害のある人に勇気を与えられるような走りをしたい」と意気込んでいる。
前回のドバイ大会には30カ国から計713選手が出場した。
同校でバスケットボール部のキャプテンを務める畠久保さんは、生まれつき左肘から先がない。小学5年生の時に八幡台小学校でバスケを始めた。負けず嫌いな性格で練習を重ねるうち、スピードや跳躍力を生かしたプレーが強みになった。バスケの強豪高への推薦の話もあったが断って同校を選び、ことしの秋に新キャプテンとして挑んだウインターカップでも3位に入るなどチームを引っ張っている。バーレーンで開かれる同大会の出場についても、「バスケをしたかったので迷ったけど、せっかくの機会なので」と話し、あくまでもバスケがメインだという。
畠久保さんがパラ陸上競技を始めたのは、中学2年生の時。県立医科大学の主治医に勧められ、国が未来のオリンピック・パラリンピック出場を目指すアスリートを発掘するための「J―STARプロジェクト」の3期生として陸上競技を始めた。
ことし4月、香川県高松市で開かれた「2021ジャパンパラ陸上競技大会」に出場し、男子の強化育成指定標準記録(13秒43)を切る12秒65を記録。同大会を主催した、日本パラ陸上競技連盟が推薦し、日本パラリンピック委員会が選出する18歳以下のパラ陸上競技日本代表選手に決定した。
バーレーンでの大会では、上肢切断、もしくは上肢機能障害のクラス「T47」の「U―17100㍍」の種目に出場する予定。日本代表に決まり「素直にうれしい」と笑顔で話し、大会中の12月3日に17歳の誕生日を迎える畠久保さんは、「初めての海外で、忘れられない誕生日になる」と大きな期待とともに、バーレーンへ向け出発した。
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