現状知り「社会の役に」 近大高生徒会が献血

少子高齢化により献血血液の需要が増える一方、協力者が不足し供給が減っている献血に貢献しようと、近畿大学付属和歌山高校(和歌山市善明寺)で18日、献血活動を実施し、生徒や教職員、保護者ら約80人が参加した。

同校では2013年から毎年12月に、16歳以上の高校生と教職員を対象とした献血活動を県赤十字血液センターと共に行っており、今回で9回目。9月には、多年にわたる献血への協力に対し、仁坂吉伸知事から感謝状の贈呈を受けた。

今回も生徒会が中心になり、登校時に校内で献血ポケットティッシュを配布するなど、献血への協力を呼び掛けた。保護者の同意を得た希望者約70人はこの日、問診などを済ませた後、同校の東校舎付近に配車された献血バス内で協力。

同校の3年生で前生徒会長の川津僚汰さん(18)は、「昨年はけがで献血に協力できなかったので、ことしこそはという思いが強い」と話し、「血液が必要な方のために、ほんの少しでも役に立てれば」と願っていた。

同センターによると、新型コロナウイルスの影響に加え、厳しい寒さから外出機会が減りやすい冬場にも献血者数は減少傾向にあるとし、同校の継続的な献血活動に感謝した。川津さんは、まだ献血をしたことのない若年層に対し、「何事もチャレンジすることでいろんな経験が得られるし、他の人を助ける心を持つことで豊かな人間への成長にもつながるはず」と献血への協力を呼び掛けていた。

献血に協力する生徒たち

献血に協力する生徒たち