人と生活への投資重点 和歌山市長査定開始

和歌山市は11日、2022年度当初予算編成に向けた尾花正啓市長による査定を始めた。新型コロナウイルスの影響で税収が伸びず、感染防止や事業者対策などの費用が引き続き必要な中、歳出の選択と集中により、健全な財政運営にも配慮する。

市財政課によると、市長査定の対象事業は98件、予算要求額で約63億円分。内容は、新型コロナ対策、影響を受けた市民生活や地域経済への支援、第5次長期総合計画や第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略に位置付けている事業など。既存事業の予算要求は、前年度と同額を上限としている。

11日の査定の冒頭、尾花市長は「コロナ禍で社会や経済のニーズも変わってきており、変化を捉えた予算にしていく。人への投資、生活への投資をしっかり重点化したい。その点を特に見ながら査定を進めていく」と職員に話した。

査定は財政局から始まり、担当職員が市債残高の推移など市財政全体の状況を説明した。20年度末の市債残高は約3380億6000万円で、交付税措置分を除く実質残高では1864億8250万円となっている。

市長査定は21日まで行われる予定。

新年度予算の査定を行う尾花市長(奥右)

新年度予算の査定を行う尾花市長(奥右)

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