最多更新の117人感染 オミクロン株急拡大

和歌山県は13日、県内で幼児から80代の117人が新型コロナウイルスに感染したと発表。一日当たりの過去最多を2日続けて更新し、初めて100人を超えた。グループでの飲食やスポーツの合同練習が原因とみられるクラスター(感染者集団)2件も認定し、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「大勢での飲食や県外の人を交えた集まりなどは、今はやめていただきたい」と危機感をにじませた。

117人のうち79人は感染が判明している人の接触者で、新規は38人。保健所管内別の内訳は和歌山市が一日当たり過去最多の49人、海南8人、岩出15人、橋本16人、湯浅9人、御坊4人、田辺12人、新宮3人、県外1人。

県内97例目のクラスターとなったのは、和歌山市の飲食店で開かれた誕生日会。7日に友人ら約50人が集まり、飲食を共にした。これまでに15人の感染が確認され、順次検査を続けている。

98例目のクラスターは、湯浅保健所管内の相撲場で行われた相撲の合同練習会。約60人が参加し、これまでに小中高生と社会人5人が陽性となっている。

発表済みのクラスターでは、紀伊田辺ライオンズクラブの新年例会関係の感染者が1人増えて計15人、岩出保健所管内での成人式後の同窓会関係が11人増えて計21人となった。県立和歌山北高校女子バレーボール部関係は1人増えて計7人となり、練習試合をした相手校にも陽性者が出ているため、さらに感染ルートの調査を進めている。

ウイルスの遺伝子スクリーニング検査でオミクロン株の疑いがある例は、12月30日からの131件中119件と9割を超え、大半が感染力の強いオミクロン株に置き換わっているとみられる。

県内の第6波(1月4日~)は、若い世代を中心とする集団での飲食やスポーツ関係での感染が家族など周囲に拡大する傾向がみられ、感染者の65%が30代以下となっている。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は県全体が34・9人で、昨年9月9日以来、126日ぶりに30人を上回った。保健所管内別では岩出が最も多い46・1人、和歌山市が43・0人、田辺が35・4人と高い水準で続いている。

県内の感染者は累計5645人、入院患者は347人(うち重症1人)で、病床使用率は58・7%と126日ぶりに50%を超えた。病床数は583から591に増えた。

野㞍技監は、県が想定していた第6波の一日当たり最大感染者数は107人で、すでにそれを上回る事態となったことを受け、「一般医療に大きな影響が出てくる。これ以上感染が広がらないよう、一人ひとりが予防対策を徹底してほしい」と話した。

「大勢での飲食はやめて」と野㞍技監

「大勢での飲食はやめて」と野㞍技監

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