週末は314人が感染 成人式後の会食などで拡大

和歌山県が15日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者数は過去最多を4日続けて更新する157人で、16日も同じ157人が続き、2日間で314人の爆発的な感染拡大となっている。成人式後に会食やカラオケをした人の感染判明は依然多く、新たなクラスター(感染者集団)は高齢者施設などにも広がり、5件を認定した。

314人は乳児から90代で、うち195人は感染が判明している人の接触者、新規は119人。保健所管内別の内訳は和歌山市174人、海南10人、岩出61人、橋本26人、湯浅21人、御坊4人、田辺13人、新宮3人、県外2人。

県内100例目のクラスターとなったのは、橋本市小原田の居酒屋わらべ。9日の橋本管内の成人式後に新成人6人と2人の2グループが会食し、うち7人と従業員5人の計12人の感染が確認されている。9~11日の同店利用者は保健所に連絡するよう呼び掛けている。

101例目は岩出管内の成人式後の同窓会。10日に同管内の飲食店で会食した24人のうち18人が陽性となっている。

102例目は岩出男子バレーボール部スポーツ少年団。9、10日に大阪、滋賀、三重など県外のチームを含む100人以上が参加する大会と練習試合を行い、選手の小学生、指導者、保護者合わせて14人が感染した。選手が岩出市内の複数の学校に及んでいるため、同市立小6校は17日から臨時休校となっている。

103例目は和歌山市栄谷の幼保連携型認定こども園「第二ひまわりこども園」。保育士5人と園児1人の計6人が感染した。

104例目は和歌山市西庄の高齢者施設「なごみの郷あゆむ」。陽性は利用者8人と職員3人の計11人となっている。

発表済みのクラスターでは、紀伊田辺ライオンズクラブの新年例会関係の感染者が1人増えて計16人、岩出・橋本両保健所管内の成人式後の同窓会関係が2人増えて計40人、和歌山北高校女子バレーボール部練習試合関係は2人増の計12人、湯浅保健所管内の相撲の合同練習関係は、3人増の計18人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は県全体が過去最多の81・4人。保健所管内別では多い順に岩出110・0人、和歌山市103・7人、橋本79・9人、湯浅75・7人で、いずれも過去最多を更新した。

県内の感染者は累計6108人、重症者は3人、オミクロン株の疑いは212人となった。
入院患者数と病床使用率について県は16日から、入院待ちを含んでいたこれまでの発表から、入院調整が済んだ実数に発表を改めた。同日時点で入院者数は490人、病床使用率は79・0%。約260人がホテルや自宅で入院待ちの状態となっているが、県は全員入院の方針を維持している。

感染者の中に成人式後に会食やカラオケをした人が多く含まれ、家族など感染が拡大した関係者を含めると100人を超える規模となっている。県福祉保健部の野㞍孝子技監は「非常に残念。集団での飲食、カラオケは感染リスクの高い行動だ」と述べ、一人ひとりが感染予防対策を徹底し、リスクのある行動を避けるよう改めて強く呼び掛けた。

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