味が濃くまろやか 下津蔵出しみかん出荷

和歌山県海南市下津町の地域ブランド「蔵出ししもつみかん」の出荷時期を迎え、JAながみね(岡畑浩二・下津柑橘部会部会長)は16日、消費拡大を図ろうと「JAながみねとれたて広場」(同市重根西)でキャンペーン隊の結団式と販売促進活動を行った。蔵出しみかんの予定収穫量は約8000㌧で、下津から全国に出荷される。

ミカンは9月末から収穫される極早生(ごくわせ)、11月上旬の早生、12月中旬の中生(なかて)、1月ごろの晩生(おくて)の出荷時期がある。蔵出しみかんは、温州ミカンの晩生や、高糖系ミカンの品種、「大津4号」や「紀の国」などを蔵で1~3カ月寝かせたもの。2019年2月に「下津蔵出しみかんシステム」として日本農業遺産に認定された。

JAながみねの宮本佳紀係長は「この辺りで採れるミカンは酸が強い。蔵で寝かすことで、水分が3%くらい抜け糖度が凝縮。味が濃くまろやかになる」と話す。晩生と高糖系ミカンが貯蔵に適していることから、同町では古くから同システムを取り入れている。

結団式には神出政巳市長や関係者ら約20人が出席。「しもつみかん」のマスコットキャラクターの紀伊国屋ぶんちゃんと同市マスコットキャラクターの海ニャンも参加し、消費拡大に向けキャンペーン活動の士気を高めた。

今後は、全国各地の市場や青果などの卸売会社、各地のスーパーにチラシを配布したり、動画を流したりなどのPR活動を行う。

宮本さんは「ことしは、昨年の秋の雨量が少なかったので糖度が高くおいしく仕上がっている。全国の皆さんに下津のみかんを味わってもらえたら」と笑顔だった。

結団式で士気を高める神出市長(右から6人目)ら(JAながみね提供)

結団式で士気を高める神出市長(右から6人目)ら(JAながみね提供)

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