週末に919人が感染 第6波クラスター50件

和歌山県は1月30日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の90代女性と岩出保健所管内の90代男性が亡くなったと発表した。29日の新規感染者は448人、30日は471人で、週末の2日で計919人となり、感染者は累計1万人を超えた。新たにクラスター(感染者集団)5件も認定し、第6波のクラスターは50件に達した。県福祉保健部の野㞍孝子技監は「まだピークは越えていない可能性が高い」と、さらなる感染拡大に注意を呼び掛けた。

亡くなった2人はいずれも複数の基礎疾患があり、男性はワクチンを2回接種済み、女性は接種していなかった。県内の感染者の死亡は第6波で4人、累計で66人となった。

2日間の新規感染者919人の保健所管内別内訳は、和歌山市519人、海南35人、岩出136人、橋本99人、湯浅28人、御坊35人、田辺46人、新宮20人、県外1人。

新たなクラスターは、137例目が紀の川市貴志川町丸栖の貴志川リハビリテーション病院で、職員と患者計9人が感染。昨年5月24日に57例目として発表以来、2度目のクラスターとなった。

138例目は和歌山市西汀丁の国土交通省近畿地方整備局和歌山河川国道事務所で、職員16人が陽性(うち5人は県外カウント)。139例目は同市吹屋町の吹屋町デイサービス園で、陽性者は職員と利用者計10人。140例目は田辺市末広町の市立みどり保育所で、園児3人、職員2人の計5人が陽性。141例目は有田市下中島西ノ瀬のサービス付き高齢者向け住宅「健輝苑有田川」で、入所者1人と職員4人の感染が確認された。

発表済みのクラスターでは、向井病院関係が1人増の31人、高齢者施設「サニーホーム」関係が6人増の67人、宇都宮病院関係が1人増の16人、成華苑デイケアセンター関係が2人増の20人、愛徳医療福祉センター関係が4人増の20人、老人ホーム「きしゅうの里」関係が10人増の18人、丸長水産関係が1人増の18人、一織庵デイサービス打田関係が2人増の12人、橋本市立隅田中学校関係が2人増の15人、広瀬幼保園関係が3人増の13人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が過去最多を更新の315・1人。保健所管内別では和歌山市500・0人、海南220・4人、岩出288・2人、橋本299・3人、御坊172・8人、新宮83・3人が過去最多を更新した。

県内の感染者は累計1万744人、入院者数は401人(うち重症24人)、病床使用率は63・2%、入院待機者は2939人。

野㞍技監は、感染の急拡大が止まらず、「保健所が疫学調査を十分にできない状況にある」とし、「身近に陽性者が出た場合、自主的に1週間は自宅待機をお願いしたい。その上で症状が出た場合は、かかりつけ医または保健所に連絡してほしい」と話した。

「ピークは越えていない」と野㞍技監

「ピークは越えていない」と野㞍技監

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