裁縫の上達を願って 加太の淡嶋神社で針祭り
折れたり、さびたりして役目を終えた針に感謝し、裁縫の上達を願う「針祭り」が8日、和歌山市加太の淡嶋神社(前田智子宮司)で行われた。
針祭りは、世に裁縫を広めたという少彦名命(すくなひこなのみこと)が祭神の同神社で、江戸時代中期から行われている神事。ことしも全国から集まった約5万本の裁縫針やまち針、家庭用のミシン針などが、本殿にずらりと並んだ。
前田宮司が古い針を供養し、裁縫の上達を願う祝詞を奏上。巫女(みこ)たちが、箸で針を三宝(さんぽう)に移し、境内の「針塚」の碑の穴に奉納。最後に塩で清めた。
同神社の前田宮司(53)は「針仕事をする人は年々減ってきているが、コロナ禍で新たに洋裁を始めたという人もいる」と話し、「この神事を通じて身近にある針の大切さを見直してもらえれば」と話していた。
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