全国に元気発信 海南で「しあわせの味」MV撮影

海南市を「お菓子の街」としてPRするため、市観光協会が制作したテーマ曲「しあわせの味」の振り付けが完成し、5、6の両日、市内のさまざまな場所でミュージックビデオ(MV)の撮影が行われた。同協会のお菓子部会リーダーの野田智也さん(45)は「いろいろな人の協力で実現できた。お菓子の始まりであるミカン(橘)が全国へ広がっていったように、海南市から全国へ元気を広げられれば」と意気込んでいる。

菓子の神様、田道間守(たぢまもり)を祭る橘本神社が同市下津町にあることにちなみ、昨年8月、同部会は「しあわせの味」を制作。曲に合わせて踊れるダンスがあればと、同市が鈴木姓の発祥地である縁で、振り付けはタレントとしても活躍するダンサーのパパイヤ鈴木さんに依頼した。

MV制作に向けて、ことし1月に出演者オーディションを開き、県内の小中学生6人を選んだ。6人を中心に、同曲を歌うシンガー・ソングライターの「あやこと」の2人や同市のマスコットキャラクターの海ニャンらが参加し、黒江ぬりもの館や橘本神社、大崎海岸などで撮影が行われた。

撮影を担当したのは、あやことの楽曲を手掛けたディレクター、永井和男さんら6人による制作チーム。5日、同市黒江のぬりもの館やすわん江戸村では、ミカンをモチーフにした手作りの帽子に海ニャンをデザインしたTシャツ姿の出演者らが、立ち位置や手の振りなど細かい動きを確認しながら撮影を進めた。

MVに姉弟で出演する日高澪奈さん(12)、凌雅さん(10)は「緊張するけど、元気を伝えたい。集中して踊ります」とにっこり。母親の佐貴子さんは「画面を通して遠くの人にも伝えたいと家でも練習していた。楽しんでもらいたい」と見守った。

オーディション選考に携わり、同市と和歌山市でダンスを教える山田寛子さんは「子どもらしさ、元気さを届けたい。見ていて一緒に踊りたくなるようなダンスになっている」と話し、永井監督は「みんなで歌って踊れるものになれば。それに加えて、海南市のさまざまな場所の魅力をお届けできたら」と話している。

6日は藤白神社や六本樹の丘、大崎港などで撮影が行われた。MVの完成は3月末ごろを予定し、学校での活用や動画配信を計画中。

古いまち並みが残る黒江で踊る子どもたち

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