縁側付き交流拠点 空き家改修しオープン

地域の活性化や多世代間交流を図るための活動拠点として、和歌山市北桶屋町に空き家を活用した「ほんまち えんがわはうす」がオープンした。運営する小林修治さん(72)は「考えてきたことが実現できた。子どもから高齢者まで、いろんな人に気軽に立ち寄ってもらいたい」と話している。

同住宅は築72年の木造2階建てで、小林さんの実家。小林さんが「生まれ育った家を朽ちさせたくない」との思いから、これまでに、同市本町地区を拠点に活動するボランティア団体「TeamMAK-e Spot」(チームメイクスポット)や和歌山信愛大学教育学部の学生らと、子ども食堂や各種文化教室を開くなど活動の場として提供してきた。

老朽化による雨漏りの修繕や交流スペース整備を目的に、市の補助金を活用し昨年11月に改修作業を始めた。

リニューアルしたのは1階部分。和室4・1帖と洋室4・8帖、10・2帖のキッチンの壁を取り、炊事場を兼ね備えた開放感ある、ひとつなぎの土間スペースにした。道路に面し雨漏りしていた幅約4・6㍍、奥行約1㍍の縁側は、杉の木材を張り、気軽に立ち寄ることができるスペースとなった。

今後は、定期的な子ども食堂の開催や同大学生の部活やサークル活動の場、壊れた玩具を修理するおもちゃ病院の開設など、誰もが気軽に集うことのできる「第3の場所」としての利用を予定している。

市では、地域コミュニティーの維持と再生、地域の活性化に資することを目的にした、空き家を活用した地域交流拠点等づくりに係る補助金交付事業を行っている。審査により1件を上限に補助対象経費の合計額の3分の2を補助。同制度の利用は秋葉町自治会館、山東地区の地域交流拠点「まんなか」に次いで3例目。

縁側で見守られながら遊ぶ子どもたち

縁側で見守られながら遊ぶ子どもたち

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧