拡大止まず384人感染 和市はBA・2増

和歌山県は12日、新型コロナウイルスに感染した御坊保健所管内の80代男性が亡くなり、県内の死者が累計111人となったと発表した。新規感染者は384人で、前週の同じ火曜より172人増え、2月23日以来48日ぶりに一日の感染者が350人を超えた。新たなクラスター(感染者集団)認定は1件。オミクロン株の派生種で、感染力が強いとされる「BA・2」の感染疑いは43人増え、計116人となった。

亡くなった男性はクラスターとなった介護施設の入所者で、陽性判明後に入院していた。基礎疾患があり、ワクチンは3回接種済み。新型コロナが直接の死因となった。

384人の保健所管内別内訳は、和歌山市215人、海南12人、岩出28人、橋本34人、湯浅13人、御坊21人、田辺40人、新宮18人、県外3人。和歌山市は2月23日以来48日ぶりに200人を上回った。

290例目のクラスターは岩出管内の製造業の事業所で、従業員7人の陽性が確認された。

新たに「BA・2」疑いとなった43人はいずれも和歌山市のスクリーニング検査で判明し、60人中43人で検出率72%となっており、同市では変異株の置き換わりがさらに進んでいるとみられる。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が216・6人で、前日より18・6人増加。保健所別では3日続けて全管内で100人を超え、全県的な感染拡大が続いている。

県内の感染者は累計3万1467人。入院者数は203人、重症者は県基準で6人、国基準は該当者なし。肺炎患者は22人、病床使用率は33・9%。ホテル療養を含む待機者は1368人となっている。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、現時点の陽性者は関連性がない場合が多く、市中感染の広がりが見られるとともに、新学期のスタートに伴い、学校など同一空間での感染が今後増える可能性があるとみている。拡大を防ぐために、基本的な感染予防対策の徹底と、3回目のワクチン接種が重要と強調した。

 

さらなる感染拡大に注意を呼び掛けた野㞍技監

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