「大阪・関西万博」の開幕まで3年 機運醸成シンポジウムが開催

二階 俊博

去る4月29日、県民文化会館大ホールにて、和歌山県と県商工会議所連合会主催による「大阪・関西万博 機運醸成シンポジウム」が開催されました。地域をあげて「万博を成功させよう!協力しよう!」と行動を起こしたのは和歌山県が最初です。開催に尽力いただいた仁坂知事・勝本会長、準備に携わっていただいた県庁・商工会職員をはじめとする関係者の皆様にあつく感謝申し上げます。
私は自由民主党「大阪・関西万博推進本部長」として、この場にお招きいただき、基調講演をいたしました。会場はコロナ対応で定員の半数に入場制限をしていましたが、約1000名の参加者にお集まりいただきました。このように多くの方が万博に関心を寄せていただいていること、大変心強く思います。和歌山の発展は、静かに待っていれば誰かが手を差し伸べてくれる訳ではありません。この地に生まれ、育ち、この地で暮らす、私たち自ら立ち上がることが何より重要です。いよいよ本番まで後3年。3年後には和歌山県にとって大きな、大きなチャンスがやってきます。ただ、チャンスを活かすためには準備が必要です。
万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。
主催者の来場予測は2800万人。
このチャンスを活かすため、今からどの様な準備をするべきか。私は三つの視点から提案させていただきたいと思います。
一つ目の視点は、万博会場に来られた世界中のお客様をどうやって和歌山に引っ張ってくるか? これは最大の宿題です。いくらパンフレットや展示だけ見て、和歌山を褒めてもらっても、実際に来ていただいて、初めて大きな経済効果が生まれる訳です。
万博は言うまでもなく、「世界」が相手です。すぐそこまで、世界中から多くのお客様が来ています。後、ほんの僅か、私たちが工夫、努力することによって、大きな成果が生まれます。今から万博のテーマに沿った「和歌山周遊特別ルート」を設定し、各国の大使館や領事館、旅行会社や航空会社に売り込みを始めることが重要です。旅行・観光業界にとっても万博はチャンスです。県庁や市町村、民間の総力を結集して「オール和歌山」でチームを創って、今から「世界」に向けて和歌山の宣伝活動を始めたいと思います。
二つ目の視点は交通アクセスです。紀伊半島全域、魅力ある地域にお越しいただくためにあらゆる交通体系の整備が不可欠なのは言うまでもありません。私が初当選以来、訴え続けてきた「高速道路紀伊半島一周」は遂に実現の目途が立ちました。万博までには串本までの開通が見込まれます。クルーズ船の活用も大きなチャンスです。例えば、大阪の万博会場を夕方に出航し、翌朝には日高港、新宮港に到着する。田辺の文里(もり)港でも沖に停泊し小型ボートに乗り換えて、上陸する事も可能です。ホテルの建設が間に合わないなら、クルーズ船に宿泊していただくことだって考えられます。後は、県内各地にヘリポートを整備することも重要です。南紀白浜空港にはプライベートジェットの施設も充実させます。和歌山の自然を満喫する方法としてサイクリングも大きな武器です。紀ノ川平野や太平洋岸自転車道をサイクリングで駆け抜けるコースも売り込みたいと思います。
そして、最後の視点は「子どもたちの交流」です。
この先の将来、日本が国際社会においてどの様な役割を果たせるかは今の子どもたちにかかっています。
このことを思う時、万博を子どもたちにとって意味のある機会にしなければならないと真剣に思います。私は国会議員の立場で海外の子どもたちをこの万博に招待する基金を創りたいと思います。そして世界の子どもたちと和歌山の子どもたちが直接交流する。将来、彼ら彼女たちが大人になった時、この万博を通じた交流は何倍、何十倍の効果を得るのではないかと思います。
いずれにしても後3年です。
全国どこの地域にもこの様なチャンスがある訳ではありません。今から準備を進めることで大きな成果が得られます。故郷・和歌山の発展のため、子どもや孫の時代のため、この万博を必ず成功させられるよう、私自身、全力を尽くすことを誓います。

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