紀州漆器のデザインへ 専門学校生が学ぶ
海南市の紀州漆器協同組合と和歌山市の和歌山コンピュータビジネス専門学校は、伝統文化の継承と発展を目標にした新たな取り組みを始めた。
同校の授業の一環で、海南市の伝統工芸の魅力を若い人にも知ってもらおうと企画。新入生のコンピュータグラフィックスコースの30人とエキスパートコースの30人が、デザインやCADのスキルを生かし、漆器や工芸のデザインを手掛ける。
1年間を通した取り組みで、最終的には学生が漆器のデザインをし形をつくる。海南市船尾の紀州漆器伝統産業会館「うるわし館」で行われた第1回の講義では、紀州漆器の伝統工芸士で谷岡漆芸(同市岡田)の吉野屋文ヱ門5代目、谷岡公美子さんが伝統的な漆器作りの技法や工程、黒江の歴史について話した。その後、学生らは館内見学で漆器やデザインなど時代の移り変わりについて学んだ。
次回は、6月に同組合青年部の新しい取り組みなどを学習するという。同漆器組合の担当者は「若い世代の新しいアイデアに期待したい。どんなデザインが出てくるか楽しみ」と期待している。
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