3年ぶりプロ2軍戦 オリ、SBにサヨナラ勝ち

プロ野球ウエスタン・リーグ公式戦「オリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークス」が4日、和歌山市毛見の県営紀三井寺公園野球場で3年ぶりに行われた。オリックス先発の中田惟斗投手(御坊市出身)、ソフトバンクの小久保裕紀監督(和歌山市出身)ら地元ゆかりの選手、レジェンドが登場した熱戦は5―4でオリックスが逆転サヨナラ勝ち。和歌山のプロ野球ファンを沸かせた。

ソフトバンク 0 0 4 0 0 0 0 0 0 4
オリックス 0 2 0 0 1 0 0 0 2x 5

オリックス野球クラブが主催。オリックス2軍(ファーム)は、2011年にファーム事業部グループを立ち上げ、翌年から1軍の本拠地である京セラドーム大阪から1時間圏内の各地方球場でファーム公式戦を開催。15年から紀三井寺公園野球場で年1試合を行うようになった。

新型コロナウイルスの影響で中止された20、21年を除き、これまでに行われた5試合では、同リーグ所属のホークス、中日ドラゴンズ、広島東洋カープ、阪神タイガースの全てと対戦して1勝と分が悪い。3年ぶりの開催となったことしは、観客動員数が西暦と同じ2022人になる中、同球場での2勝目を挙げた。

オープニングセレモニーでは、開智高校ダンス部が踊り、桐蔭高校音楽部がアカペラで国歌を斉唱。始球式は砂山少年野球クラブの選手が務め、開智、桐蔭の生徒が、両軍監督に歓迎の花束を贈った。

先発の中田は、中学時代は和歌山御坊ボーイズに所属し、U‐15日本代表にも選出。大阪桐蔭高校に進み、19年ドラフトでオリックスから育成3順目で指名を受けた。

1、2回は走者を許しながらもソフトバンクのリチャードから見逃し三振を奪うなど無失点。しかし味方が2点を先制した直後の3回、1死から三者連続四球で満塁のピンチを招くと、ソフトバンクのガルビスに逆転の3号満塁本塁打を浴び、3回3安打4四球4失点で降板となった。

オリックスの小林宏監督は、中田の投球について「前回の阪神戦では状態が良かっただけに、今回は不甲斐ない投球だった」と厳しいコメント。ふるさとでの登板で結果を残せず、中田は「懐かしいマウンドだったので、地元でいいところを見せたかった」と悔しさを見せた。

試合はその後、救援陣の好投リレーで流れを引き寄せたオリックスが、1点差で迎えた9回裏、山足達也のサヨナラ打で劇的勝利。17年の広島戦以来、和歌山で5年ぶりの白星となった。

試合後には、小学生限定でベースランニングのイベントが行われ、子どもたちは憧れのグラウンドを駆け抜けた。

ふるさとで登板した中田

ふるさとで登板した中田

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧