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和歌山さんぽみちプロジェクト

高糖度の高級柑橘「南津海」

前号では、ユズの変異種でさっぱりとした味わいが特徴の「小夏オレンジ」を取り上げた。今週は、小夏オレンジと同時期に出回る高級柑橘(かんきつ)「南津海(なつみ)」を紹介したい。
南津海は、1978年に山口県で「カラマンダリン」と「吉浦ポンカン」を交配して作られた品種。見た目は温州みかんに似ており、大きさは温州みかんより一回りほど大きいサイズ。外皮がややデコボコしており手で容易にむくことができる。じょうのう膜は少し厚めだが、そのまま食べることもできる。食してみると果汁が多く、甘さが際立つ。木成り栽培により酸味が抜け、甘さが増す、高糖度みかんとされる。
南津海が色づくのは温州みかんと同じ冬の時期。この時期に南津海を食すと酸味が強く、食すのには適さないものと判断された。しかし、実をつけたまま春を迎えたところ、カラスが南津海を食べるようになった。それを見て実際に食してみると、酸味が抜け甘さが際立つ品種であることが分かり、本格的に栽培が始まったという。
2018年の統計値によると、主な生産地は愛媛県(700㌧)、和歌山県(357㌧)、佐賀県(148㌧)、愛知県(111㌧)、広島県(96㌧)と、和歌山県は全国2位の生産量。筆者は有田川町で栽培されたものを購入した。
南津海の名前の由来は、初夏の時期に食べられる柑橘という意味であるという。食べ頃は4月から5月にかけて。ことしの旬は過ぎてしまったが、来年の初夏の時期には、ぜひ試しに食してみてほしい高級柑橘である。
(次田尚弘/和歌山市)