鶴保氏優勢か 参院選最終盤の訴え懸命

参院選は10日の投票日に向けて最終盤を迎えている。和歌山選挙区(改選数1)に立候補している政治団体「新党くにもり」新人の谷口尚大候補(42)、共産新人の前久候補(66)、自民現職の鶴保庸介候補(55)=公明推薦=、NHK党新人の遠西愛美候補(37)、政治団体「参政党」新人の加藤充也候補(57)の5人の戦いは、現職の鶴保候補が優勢との見方が強い。

和歌山選挙区は、与野党の勝敗の鍵を握るとされる全国32の1人区の一つ。前回(19年)参院選では主要野党が候補を一本化し、「統一候補」として自民現職との一騎打ちの構図に持ち込んだ。

今回も、主要野党からの立候補は前候補1人だけだが、前回とは状況が異なっている。昨年の衆院選で議席を減らした立憲民主が共産との選挙協力を見直し、立憲と国民民主は独自候補の擁立を目指したが断念。両党が事実上の自主投票となり、前候補は共産支持層以外への浸透に苦しむ戦いとなっている。

鶴保候補は、自民と推薦を受ける公明の組織力に加え、建設業や観光業など約200の企業・団体から推薦を受ける。参院自民のベテラン議員として、他候補の応援で和歌山を留守にする日もありながら、安定した戦いを進めている。

谷口、遠西、加藤の3候補は、組織力で鶴保、前両候補に及ばない中、精力的な街宣やSNSの活用など、独自の戦いで知名度アップ、政策浸透を図る。

最終盤は各候補とも最大の票田である和歌山市を中心に戦いを展開し、まだ投票先を決めていない有権者らに向け、懸命に訴える。

和歌山選挙区5候補のポスター

和歌山選挙区5候補のポスター

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