参院選投きょう投開票 安倍氏死去で衝撃

第26回参院選は10日に投票が行われ、即日開票される。和歌山選挙区(改選数1)には平成以降最多の5陣営が立候補し、自民現職と新人4人が論戦を繰り広げてきた。選挙戦最終盤の8日、安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃撃、殺害される事件が発生。与野党を問わず全国に深刻な衝撃が広がる中、有権者はどのような審判を下すのか。

和歌山選挙区の立候補者は届け出順に、政治団体「新党くにもり」新人の谷口尚大候補(42)、共産新人の前久候補(66)、自民現職の鶴保庸介候補(55)=公明推薦=、NHK党新人の遠西愛美候補(37)、政治団体「参政党」新人の加藤充也候補(57)の5人。

今回の参院選は、ロシアのウクライナ侵攻や円安の影響を受けた物価高騰への対策、外交・安全保障政策などを主な争点に、発足から9カ月が経過した岸田文雄政権への中間評価とみられてきた。

物価高騰対策は、原材料価格の抑制など間接的な家計支援策を主体とする与党に対し、野党各党は消費税減税など直接的な支援を掲げる。安全保障政策では、安倍元首相も強く主張してきた防衛費の拡大を岸田政権が掲げる一方、野党の賛否は分かれている。

各党の主張がどう評価されるか注目されてきたが、安倍元首相が選挙戦のさなか凶弾に倒れたことにより、有権者の投票行動への影響は予断を許さない。

投票率についても、複数の陣営関係者が有権者の関心は低く、下がると見ていたが、不透明となった。同選挙区の過去の投票率は、2010年が59・38%、13年が54・94%、16年が55・29%、19年が50・42%で減少傾向となっている。

各市町村選挙管理委員会は9日、投票所の設営などを済ませ、投開票を待つばかりとなった。和歌山市の広瀬小学校体育館では市職員6人が記入台や投票箱などを設置した。

投票は10日午前7時~午後8時、県内818カ所(うち604カ所は閉所時間を繰り上げ)で行われる。開票は午後8時から各市町村の開票所で順次始まり、同日深夜には選挙区の大勢が判明する。開票終了は、最も遅い和歌山市で選挙区が午後11時15分ごろ、比例区が翌11日午前1時30分ごろの予定。

投票箱を設置する和歌山市職員(9日、広瀬小学校)

投票箱を設置する和歌山市職員(9日、広瀬小学校)

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